何があっても人の尊厳は守る

先日テレビで、野村さんという人が、老人ホーム介護施設の運営をしている内容の番組を見ました。

その介護施設は、アルツハイマーなどで呆けてしまった呆け老人を、部屋や施設などにカギをかけたりしないで、またベッドや車椅子にも縛ったりすること無く、普通の人と同じように接して介護していました。

呆けて徘徊する老人を、カギをかけたりせずに、一緒に安全を確認しながらついて行ったり、一緒について外へ買い物に行かせたり、料理をさせたり、また、海へ潮干狩りに行かせたり色々と、そういう老人をつかず離れずで接しながら介護していました。

私は仕事で老人ホームや介護施設に時々行きますが、呆けてしまった老人の為に、中へ入るのも、外へ出るのもカギを解除しないと出入り出来ないところがほとんどでした。

野村さんは介護歴25年だそうで、本当に老人の方の近距離で、手を摩ったり、足を摩ったり、臭いをかいだり、冗談を交わしたりと、見ていても老人介護の思いが強烈に伝わってきました。

印象に残ったのは、野村さんのメッセージで、「何があっても人の尊厳は守る。」「やれることはやってもらう。」「カギをかけない。人が普通に生きる。」と、呆けた老人がちょっとした隙に徘徊して警察に保護されて帰って来た時の嬉しそうな笑顔と、同じく呆けた老人が電車の中で小さな男の子を自分の膝に抱き、嬉しそうにしている笑顔が強く印象に残りました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です