笠智衆さん、原節子さん、出演の映画「晩春」は昭和24年の映画です。私はこの映画がとても好きで、もう4回か5回は観ました。昭和初期の生活風景や景色、人々の会話が面白くて、けっこう夢中になって観てしまいます。日本人の奥床しさや礼儀正しさ、また時間がゆっくりと流れているようで、とても良い時代でもあったと感じます。
映画の舞台が鎌倉で、自転車で江の島から茅ヶ崎あたりの海辺を走るシーンがあるのですが、何にもない道路を見ると、とても興味津々に細かい周りの風景を見入ってしまいます。途中、コカコーラの看板が出てきた時はちょっとビックリしました。しかし、遠くに見える伊豆半島などは今と全く同じでした。また電車から見える風景も興味を引きます。
あと、原節子さんのいろいろ心変わりする時の顔の表情も観ていてとても面白いです。月丘夢路さんとの会話も圧巻です。妊婦さんのことを「ラージポンポン」って話していたのにも可笑しかったです。
映画を見終えると何だかホッとする気分になります。