炭水化物(糖質)

炭水化物(糖質)(パン、米、いも類、砂糖などの主成分)

炭水化物
糖質の供給源として代表的なものは、穀類、いも類、砂糖類などの主に主食と呼ばれているものです。糖質は私たちが生きていく上で重要なエネルギー源です。糖質の中でも砂糖や果物に含まれる果糖などは、非常にたやすく体内に吸収されてしまいます。これに比べて、穀類などに含まれるでんぷんは複合糖質と言われ、消化吸収に時間がかかります。
<糖質の特性>
(1)よぶんな糖質は体内で中性脂肪などに形を変えて貯蔵される。
(2)他の栄養素に比べて胃の中に停滞している時間が短い。
(3)体脂肪の合成を高めるインスリンの分泌を刺激しやすい。

減量(ダイエット)のときに、ご飯(主食)を全く食べないあるいは極端に減らすという人が多いようですが、あまり糖質をへらしすぎると、血液中にケトン体という物質が増え、血液が酸性になりすぎ、体調を崩す危険があります。

砂糖を多く使ったお菓子などを空腹時に少量食べるとインスリンの分泌を必要以上に促し、空腹感が刺激されて、食欲は押さえられるどころかかえって増すこともあります。

空腹時には、でんぷんを含むご飯(おにぎり)などインスリンの分泌をあまり刺激しない食品を補給して、食べ過ぎを防ぎましょう。

糖質の摂取量(1日量)

糖質の適正な摂取量は、エネルギー所要量から蛋白質と脂質からのエネルギーを差し引いた量とします。

目安としては、エネルギー比で約60%となり、1日の最低必要量を150gとすると良いでしょう。減量中であっても1日に100g以下にしないことがポイントです。

★過剰摂取が続くとどうなるか?

◎摂取エネルギーの6割を占めるために、摂取エネルギーが過剰となり、余分なエネルギーが体脂肪へ合成され、肥満の原因になります。

◎特にショ糖はインスリン刺激性の糖質で、過剰にとり続けると肥満、高脂血症、脂肪肝の誘因になります。また、虫歯の生成を助長します。

★不足状態が続くとどうなるか?

◎脳・神経組織、赤血球などブドウ糖を主たるエネルギー源とする組織へのエネルギー供給不足が起こります。特に脳は、長時間の飢餓時を除くとブドウ糖を唯一のエネルギー源としているために、血糖値が40mg/dl以下になると意識障 害を起こすことさえあります。

◎糖質の摂取量が不足すると、血糖を維持するための糖新生(細胞内でアミノ酸などの糖でない化合物からブドウ糖を合成すること)が活発となり、蛋白質の分解 が促進されたり、合成が阻害され、蛋白質の利用効率が低下します。

参考:山口大学保健管理センター
http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~hoken/


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